SAW II http://saw2.jp/ http://www.saw2.com/ 監督 : ダーレン・リン・バウズマン
製作総指揮 : ジェームズ・ワン リー・ワネル ピーター・ブロック ジェイソン・コンスタンティン ステイシー・テストロ 脚本 : ダーレン・リン・バウズマン リー・ワネル 出演 : ドニー・ウォールバーグ (エリック・マシューズ) ショウニー・スミス(アマンダ) トビン・ベル(ジグソウ) フランキー・G(ザヴィエル) グレン・プラマー(ジョナス) ディナ・メイヤー(ケリー) エマニュエル・ヴォージア(アディソン) ビヴァリー・ミッチェル(ローラ) エリック・ナドセン(ダニエル) (2005 米) 2004年に制作された「ソウ」のパートU。
前回主役と脚本をつとめたリー・ワネルと監督を担当したジェームズ・ワンが今回製作総指揮になっている。 パートTの前作は、あまり予算をかけず、主要登場人物も少なく、その分心理描写が巧み…という、私は好きなパターンの作りだった。 主人公がバスタブの水の中で目覚め(意識を取り戻し)あわてて水からあがると、、そこはだだっ広くて老朽化した見知らぬバスルーム…というとんでもない設定の冒頭シーンから釘付けになる。 そして彼、アダムの片足は金属の丈夫な鎖でつながれ固定されており、気づくとバスルームの対角線上にもう一人の男。 その男もまた同じように鎖につながれている。 中央の床には拳銃自殺と思われる死体。 彼らは何故自分がここにいるのか記憶が無く、何故拘束されているのか見当がつかない。 謎解きが進むにつれて、この監禁・脱出ゲームを仕組んだジグソウの動機がだんだんわかってくるのだが、この頭脳明晰な凶悪犯ジグソウが様々なトリックを使って彼らを生と死の狭間に追いつめ、心理的極限状態追い込む。 観ている方は、ほとんど2時間この二人と緊張の連続を共にすることになり、ぐったり疲れたところに予想外のラスト…という面白い映画だ。 あまりに残酷で目を背けたくなるようなシーンもあるが、必要以上に血が飛び散ったり観客にわざとらしい恐怖をあおったりしないリアリティが良い。 考えれば考えるほど「ぞっとする」という感じだ。 さて、パートUの本作は、残念ながら前作より少々つまらなかった。 ストーリーの基本は同じで、今回は8人の男女がある建物に監禁されているという、前作の数ヶ月後という設定。 当然ジグソウの犯行動機は初めから解っており、物語の早い段階でジグソウのいるアジトに警察が突入することになる。 アジトにはいくつものモニターがあり監禁場所の様子が映し出されていて、エリック・マシューズ刑事はジグソウを現行犯逮捕…と思われた矢先、監禁された8人の映像の中にエリックは自分の息子がいることに気づくのだ。 そこから始まるエリックとジグソウとの心理ゲーム…それが、もう一つのストーリーの軸になる。 そういった設定のため、前作のような閉塞感は無くしかしそれが物足りないというか、つまらないというか…どこかピントのずれた写真のようでキレがない。 そしてなにより、残念なのはジグソウという人物の描き方が魅力に欠けることだ。 手段を選ばない凶悪犯のめちゃくちゃな論理ではあるが、彼のメッセージには共感できる部分もあった。 が、今作ではそれがただやけっぱちで利己的なだけの悪人に見えてしまうのは、やはり脚本のせいだろうか。 まあ、とにかく残酷で疲れる映画で、しかも好き嫌いがあるだろう。 どなたにも安心しておすすめ出来る映画では無いが、もしごらんになるなら是非パートTから…。 全作R-15指定で、オフィシャルサイトもちょっとグロいのでご注意を!! パートTのオフィシャル・サイトこちら http://sawmovie.jp/ http://www.sawmovie.com/ 2006年11月にはパートVも公開になるようだ。 http://saw-3.jp/ http://www.saw3.com/ (2006/9/29) |