レッド・ツェッペリン 狂熱のライヴ
THE SONG REMAINS THE SAME
監督 : ピーター・クリフトン、 ジョー・マソット
製作 : ピーター・グラント
出演 : ジョン・ボーナム(ドラム)
    ジョン・ポール・ジョーンズ(ベース、キーボード)
    ジミー・ペイジ(ギター)
    ロバート・プラント(ボーカル)
    ピーター・グラント(マネージャー)
    リチャード・コール
    ジェィソン・ボーナム、パトリシア・ボーナム
    カルメン・プラント、 カラック・プラント、モーリーン・プラント
音楽 : ジミー・ペイジ
撮影 : アーニー・デイ

(1976年 英)

 レッド・ツェッペリンの記録映画的な作品で、1973年マジソン・スクエア・ガーデンにおけるコンサートの演奏場面を中心にツアー中のドキュメンタリー映像と、ショートストーリーで構成されている。
1976年の公開当時には、アーティストの動く姿自体が貴重な映像だったため、映画館に何度も足を運ぶファンもかなり多かったようだし、この映画でジミー・ペイジを見たことがきっかけでギターを始めたりというエピソードもよく耳にする。
映画としての出来がどうこうではなく、ロックファンのバイブルという言い方が、確かに一番的確な表現かもしれない。


収録曲は下記のとおり

1.Rock and Roll ロックン・ロール
2.Black Dog ブラック・ドッグ
3.Since I've Been Loving You 貴方を愛しつづけて
4.No Quarter ノー・クォーター
5.The Song Remains The Same 永遠の詩
6.The Rain Song レイン・ソング
7.Dazed and Confused 幻惑されて
8.Stairway to Heaven 天国への階段
9.Moby Dick モビー・ディック
10.Heartbreaker ハート・ブレイカー
11.Whole Lotta Love 胸いっぱいの愛を


 途中、コンサートの演奏をバックに、各メンバー主人公とする短い映像がはさまれる。
メンバーそれぞれの趣味が如実に現れている(中世のナイト風だったり、美しい奥様が扮する美女を救ったり)、ナルシスティックなストーリーと映像は、今見るとこっちが恥ずかしくなるのだが、これがまた妙に時代を感じさせ懐かしくてたまらない。

そして、貴重なのは、メンバーの家族が出演しているシーン。
今は亡きドラムのジョン・ボーナムの息子さんで、後にドラマーとなったジェィソン・ボーナムの幼い姿が映っている。
彼は、1988年にマジソン・スクエア・ガーデンで行われたライブで、他の3人のツェッペリンメンバーとともにお父さんに代わって演奏をした事が記憶に新しい。
この映画でのジェィソンは、ドラムセットの前でスティックを持って無邪気にドラムを叩いてみせる可愛い姿で登場するが、すでにこの頃からかなり板に付いている様子がさすがである。
また、幼くして病によりこの世を去ったロバート・プラントの息子さん、カラック・プラントの姿も見ることが出来る。
HOUSES OF THE HOLY(聖なる館)のアルバムジャケットを意識したような綺麗な風景の中で、プラント一家が遊ぶ姿。
カラックはお父さんそっくりのカールした髪が愛らしくて、ロバートが愛おしそうに抱き上げキスをする姿も今見るとジーンとする。

 収録曲どれもこれもが名曲であることに驚く。
伝説のバンドと呼ばれるにふさわしい彼らの演奏を、あらてめて見て、聴いて、この映画がロックファンにとって、いかに価値の高いものであるかを再認識しつつ、こんな映像を残してくれて本当に良かった…という幸せな気持ちになるのである。



2005/7/30
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